３階の少女

去年の6月18日、犬の散歩途中に目撃した少女落下事故。
その後は何とか一命をとり止め、今ではすっかり元気になったと言う。
エライところを目撃した私にとっては、本当に良かったと感じた。

トラウマになるのではないかと、担任の先生が心配してくれたが、
当時期末テストが近かった為、それどころじゃなかった。
命に別状は無い、とだけ聞いて、３日後には全て忘れていた。

そして今日その子から御礼の手紙が届いた。
デズニーやらキテーちゃんやらのシールが
ふんだんにあしらわれ、元気になった姿のプリクラも入ってた。
奔放な字で書かれていた「おにいちゃん、ありがとう」という文字に、
不覚ながら涙を流してしまった。

あの時は凄惨な状態にビビってしまい、助けたと言うよりは、
近くのおばあさんに救急車を呼ぶように促しただけなのだが、
何故か、助けたとなってしまっている。
しかもあの時はメガネを掛けてなかったので、
人形でも落ちてきたのかと思い、
近づいて見てやっと分かった程度なのだ。
おばあさんも老眼で何が何だか分からない状況。
近眼と老眼の狭間に命の危機が迫っているとなると、
あそこまで人間は敏速に行動が出来ないものなのか。
視力も勇気もある人間なら、すぐに意識を確認し、
救急車を呼ぶことが出来ただろうに。
情け無いおにいちゃんで本当に悪かった。

まぁでも、無事に完治して良かったよ。
これからは気を付けて欲しい。
輝かしい未来の為に、頑張って勉強しておくれ。

あ、あと名前は「みう」だったらしいね。












ずっと「みゆ」だと思ってた。


BGM：五月病/キリンジ