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東京都在住のサボり大学生です。
趣味は音楽や映画。 やる事がないので絵でも描こうかと。 今現在リハビリ中です。 少しずつ感を取り戻すのが目標です。
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風呂から上がって居間に戻ると、両親が妹について話をしていた。
妹は果たして地元の県立高校に行けるのか、が議題のようだった。 私は野菜ジュースとポップコーンを食べながら、その話に参加した。 妹は風呂に入っていた。
妹に関しての心配は今に始まったことではなかった。
彼女は持って生まれた性格故か、めんどくさい人間だった。 いわゆる天邪鬼、へその曲がった子だったのだ。 それに加え、家族の中で一番物覚えが悪く、理解力も人並み以下だった。 ここまでボロくそ言うのもなんだが、本当に頭が悪いのである。 それは別に障害がどうのこうのという問題ではないのだが、 明らかに同年代の子や、当時の自分と照らし合せてみても、 考えや行動が幼く、そして何より反抗期で無気力だ。 女の子は普通育てやすいと聞くが、ウチの両親にしてみれば、 私の方が何倍も手のかからない子であったらしい。 今現在、彼女は中学一年で、来月には期末テストを控えている。 このテストで、120人中50番以内に入るかどうかが、 両親の目先の悩みらしい。 別に進学校でなければ、ましてや田舎の県立中学に過ぎない 120人の生徒の中で、50番以内に入るなど普通の人間にしてみれば そう難しいことではないはずだ。 しかし両親はため息を漏らすほど、そのことで頭がいっぱいらしいのだ。 周りの子と同じように勉強が理解出来ていれば、 今の時期にこんなに悩む必要もないのに、それが彼女には出来ない。 別に立派な学校に入れと言ってる訳じゃなし、 人並みで良いから、自分に合った進路に行け、と両親は説く。 挙句の果てに、彼女は誰に似たのか、という話題にまで登りつめた。 母は父方の祖母に似たと発言したが、 その発言は2秒後に私と父によって否定された。 「母さんに似たんだよ。」 しかしどうだろう。 父も母も私も、それほど中学時代は心配されなかったはずである。 そんな出来が悪いとか、性格に問題があるなどと 議論が開かれることは一度もなかったはずだ。 これは持って生まれたものだから仕方ない。 とにかくテストで人並みな成績を取るように見守ろう。 序論と結論が然程変わらない内容だったのには愕然とした。 出来の悪い子、というのは本当にいるのだ。 言葉にならない虚しさと憐れみの念を抱きながらも、 ドナルド・ダックのモノマネをする彼女を思い出した。 (かなり上手い) 中学生にもなってドラえもんや鬼太郎を 真剣に観るのだけはやめて欲しいな、と私は思った。 風呂上がりの彼女に、頑張って地元県立高校に行け、 と両親が意気込んで言っていた。 少し考えた表情を浮かべた彼女は、開口一番にこう言った。 「ハミガキ粉どこ?」 私はもうダメだと思った。 BGM:風Ⅱ/ユニコーン (人の心配もそうだが、自分も頑張らないといかんな) PR 2007/05/30(Wed) 01:43:52
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